Robert Martin Henriques (1858-1914) - Méditation, prélude sur H. A. G. E.
今日は、デンマークの作曲家・チェロ奏者・批評家・指揮者、ローバート・マーティン・ヘンレゲスの没後100年の命日です。今回はヘンレゲス作曲「瞑想、新市庁舎の塔の鐘の動機 H-A-G-E による前奏曲」を弾きました。
ヘンレゲス家は音楽を愛好する家庭で、ローバートの父は外国の音楽家、エドヴァルド・グリーグやアントン・ルビンシテインらと親交を結んでいました。ローバートはデンマークの首都コペンハーゲンに生まれ、同地でフリッツ・ベンディクス (Fritz Bendix)、フランツ・ネルダ (Franz Neruda) にチェロを師事、1877年にドレスデンに移住してフリードリヒ・グリュッツマッハー (Friedrich Grützmacher)、ダーヴィト・ポッパー (David Popper) にチェロを、エトムント・クレッチュマー (Edmund Kretschmer) に作曲を師事しました。同姓の作曲家、フィニ・ヘンレゲス (Fini Henriques) とは遠い親戚らしいです。
1795年コペンハーゲン大火で焼失した旧市庁舎の代わりに1892年から1905年にかけて建設されたコペンハーゲン市庁舎 (Københavns Rådhus) を記念して書かれた作品で、その塔にある鐘の動機 H-A-G-E (シ-ラ-ソ-ミ) が何度も繰り返し現れます。この庁舎は現在まで使われていて、その鐘もこの4つの音を今でも鳴らしているようです。デンマーク語ではありますが、 Rådhusklokkerne i København | Det Kongelige Bibliotek にこの鐘とそれに関連する楽曲について詳しく書かれています。