2023-07-29

300th Birth Anniversary of Christlieb Siegmund Binder

Christlieb Siegmund Binder (Germany, 1723 - 1789) - 6 Sonate per il cembalo umilmente dedicate a Sua Altezza Serenissima Amalia Augusta Elettrice di Sassonia (FleB 1.22-27); Sonata sesta [No. 6] (A major); II. Andante (A minor).

今日はドイツの作曲家・鍵盤楽器奏者・パンタレオン奏者、クリストリープ・ジークムント・ビンダー生誕300年の受洗日です。今回はビンダー作曲「6つのチェンバロソナタ FleB 1.22-27」(ザクセン選帝侯妃アマーリエ (Maria Amalie Auguste, Pfalzgräfin von Zweibrücken-Birkenfeld-Bischweiler, 1752 - 1828) に献呈) の「ソナタ第6番 イ長調 FleB 1.27」より第2楽章 イ短調を弾きました。残されている手稿譜の表紙にある被献呈者のアマーリエは1769年にザクセン選帝侯フリードリヒ・アウグスト3世 (1806年以後、ザクセン王フリードリヒ・アウグスト1世, Friedrich August I. König von Sachsen, 1750 - 1827) と結婚しているので、この楽譜はそれ以後に書かれたもののようです。

クリストリープ・ジークムント・ビンダーは神聖ローマ帝国ザクセン選帝侯領の首都ドレスデンで、ナウムブルクの音楽家一族に連なるオーボエ奏者の子として生まれ、1723年7月29日に洗礼を受けました。ドレスデンの少年聖歌隊員として宮廷音楽家パンタレオン・ヘーベンシュトライト (Pantaleon Hebenstreit, 1668 - 1750) の指導を受けたと推定されており、宮廷の指示により1742年からパンタレオン (ダルシマーの一種でヘーベンシュトライトの考案した打弦楽器) の演奏法を学び、1751年からパンタレオン奏者 (兼チェンバロ奏者) として宮廷音楽家となりました。1764年にペーター・アウグスト (Peter August, 1726 - 1787) とともにカトリック宮廷教会 (Katholische Hofkirche) オルガン奏者 (次席) に就任し、アウグストの死後の1787年に彼の後任として首席オルガン奏者となりました。アマチュア音楽家でもあったザクセン選帝侯フリードリヒ・アウグスト3世 (在位 1763 - 1806) のもとでビンダーは充実した音楽活動を続け、室内楽やチェンバロのための作品を残しています。1789年1月1日にドレスデンで亡くなりました。

子にドレスデンで作曲家・オルガン奏者となったアウグスト・ジークムント・ビンダー (August Siegmund Binder, 1761 - 1815) と、ザクセン=ヴァイマル=アイゼナハ公国の首都ヴァイマルでハープ専門の楽器製作者となったカール・ヴィルヘルム・フェルディナント・ビンダー (Carl Wilhelm Ferdinand Binder, b. 1764) がいます。

出典:


2023-07-14

150th Birth Anniversary of Elbert Franssen

Elbert Joseph Franssen (Netherlands, 1873 - 1950) - Paraphrase sur l'“Ite missa est” solennel (Paraphrase super «Ite missa est» in solemnioribus) pour orgue ou harmonium. Andante maestoso (E flat major). Rev. Dno. Harry Mooren, presb. diœc. Ruremundensis.

今日はオランダの作曲家・オルガン奏者・合唱指揮者、エルベルト・フランセン生誕150年の誕生日です。今回はフランセン作曲「『行け、汝らは去らしめられる (イテ・ミサ・エスト)』による荘厳なパラフレーズ 変ホ長調」を弾きました。楽譜は「オルガンの同時代の大家、オルガンまたはハルモニウムのための未発表小品集 Maîtres contemporains de l’orgue. Pièces inédites pour orgue ou harmonium 」第5巻 (Paris: Senart, Roudanez & Cie., 1914) の79-80頁に収録されています。

エルベルト・フランセンは、鍛冶職人クリスティアーン・フランセン (Christiaan , 1834 - 1910) の子として、1873年7月14日にリンブルフ州ウェル (Well) で生まれました。スウォルゲン (Swolgen) の教区委員アントン・フーケン (Anton Hoeken) と、ボクスメール (Boxmeer) のカルメル会修道院オルガン奏者フレホリウス・ファン・ダイク (Gregorius van Dijk, 1816 - 1894) にオルガンを師事しました。

1894年 (21歳) にベルヘン (Bergen) の聖ペトルス教会 (Sint-Petruskerk) の教区委員兼オルガン奏者に就任し、聖歌隊を監督しました。1904年にルールモント (Roermond) の聖クリストフォル大聖堂 (Sint-Christoffelkathedraal) 楽長に就任し、その数年後にいくつかの学校の音楽教師・音楽審査員となり、ピアノ、オルガン、声楽を教えました。1925年にヘンリ・テイセン (Henri Tijssen, 1862 - 1926) の後任として同地のミュンステル教会 (Munsterkerk) 聖歌隊監督に就任。「週刊フェンロース Venloosch Weekblad 」、「新しい配達人 Nieuwe Koerier 」で長年にわたり批評家としても活動しました。第二次世界大戦のさなか、疎開先のフリースラントで健康を損ない1945年6月にルールモントに帰還。病床にありながら作曲を続けましたが、1950年5月28日にルールモントで亡くなりました。

出典:

2023-07-12

100th Death Anniversary of Joseph Benjamin Williams

Florian Pascal, pseudonym of Joseph Benjamin Williams (England, 1847 - 1923) - 7 Préludes pour le piano (London: Joseph Williams Limited, 1909); No. 5. Andantino, con tenerezza (E flat major).

今日はイングランドの作曲家・音楽出版者、ジョゼフ・ベンジャミン・ウィリアムズ (フロリアン・パスカル) 没後100年の命日です。今回はウィリアムズ作曲「ピアノのための7つの前奏曲」より第5番 変ホ長調を弾きました。

ジョゼフ・ベンジャミン・ウィリアムズは、音楽出版者ジョゼフ・ウィリアムズ (Joseph Williams) の子として1847年に英国の首都ロンドンの北東部で生まれました。若い頃にピアノ、ヴァイオリン、音楽理論の個人指導を受けましたが、家業の出版物である声楽、器楽作品の楽譜を研究することで多くを学びました。ロンドンと米国ニューヨークで、変名のフロリアン・パスカル (Florian Pascal) などの名義を用いて主に舞台音楽を数多く作曲しました。1923年7月12日に英国イングランドのサセックス州ワージング (Worthing) で亡くなりました。

出典: Franceschina, John (2018). “PASCAL, Florian [pseudonym of Joseph Benjamin Williams]”. Incidental and Dance Music in the American Theatre from 1786 to 1923. Volume 3. Biographical and Critical Commentary Alphabetical Listings from Edgar Stillman Kelley to Charles Zimmerman. Albany, Georgia: BearManor Media. pages 230-231.