今年の9月と12月に撮ったチェルニーの作品の演奏動画を紹介します。
L'art de préluder (Die Kunst des Präludierens ; The Art of Preluding), Op. 300; No. 109. Choral in E major. Andante
「120の実例による前奏の技法、あらゆるジャンルの前奏曲と転調とカデンツァと幻想曲 Op. 300」より第109曲「コラール ホ長調」。題名にあるとおり、様々な様式の小品を集めた曲集の中の一曲です。急速なテンポのメカニカルな練習曲ばかりが目立つチェルニーですが、こういった作品があることも知られて欲しいですね。
25 Grandes études de salon, Op. 756; No. 16. Allegretto serioso in B minor
「25のサロン用大練習曲 Op. 756」より第16番「アレグレット・セリオーソ ロ短調」。付点のリズムが特徴的な作品です。テンポはそれほど速くありませんが、中盤でのポジション移動に苦労する練習曲でした。チェルニーの練習曲の中からおすすめを一曲選ぶとすればこれ、というくらいお気に入りの曲です。
Nouveau Gradus ad Parnassum, Op. 822; No. 31. Prélude et Fugue in G minor
「新グラドゥス・アド・パルナッスム Op. 822」より第31曲「前奏曲とフーガ ト短調」。把握しているチェルニーの「前奏曲とフーガ」の中で、前回弾いた Op. 822/7 と並んで最も小規模なものです。付点のリズムが特徴的な前奏曲に続き、十字架音型で始まる主題の荘厳なフーガが続きます。
チェルニーのピアノ曲といえば、先月開催されたピティナ・ピアノ曲事典公開録音コンサート 色とりどりの練習曲-新しいチェルニーの世界の演奏動画が公開されましたね。演奏会を企画した上田泰史さんによる「チェルニー30番」再考の連載もおすすめです。
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