Dirk Schäfer (Dietrich Schäfer, Netherlands, 1873 - 1931) - 6 Klavierstukken, Op. 12 (Middelburg: A. A. Noske, 1916); No. 5. Andante grave e sostenuto (E flat minor. Juni 1915, Amsterdam).
今日はオランダの作曲家・ピアノ奏者、ディルク・シェーフェル生誕150年の誕生日です。 今回はシェーフェル作曲「6つのピアノ小品 Op. 12」より第5曲 変ホ短調 (1915年6月、アムステルダム) を弾きました。 曲集はジャーナリスト・批評家のウィレム・ニコラース・フレデリク・シプマヘル・ゼイネン (Willem Nicolaas Frederik Sibmacher Zijnen, 1859 - 1926) に献呈されています。
ディルク・シェーフェルは1873年11月25日にオランダ王国ロッテルダムで生まれました。1888年からロッテルダムのトーンクンスト音楽学校 (Toonkunst-muziekschool) でピアノなどを学び、ヨハネス・ヘンドリクス・シケメイエル (Johannes Hendrikus Sikemeier, 1838 - 1920)、テオドール・ヴェルヘイ (Theodoor Verhey, 1848 - 1929)、フリードリヒ・ゲルンスハイム (Friedrich Gernsheim, 1839 - 1916)、リヒャルト・フォン・ペルガー (Richard von Perger, 1854 - 1911) に師事しました。オランダ政府より奨学金を得て、1891年から1894年7月までケルン音楽院 (Conservatorium der Musik in Coeln) でマックス・パウアー (Max Pauer, 1866 - 1945) にピアノを、グスタフ・イェンゼン (Gustav Jensen, 1843 - 1895) に音楽理論を、フランツ・ヴュルナー (Franz Wüllner, 1832 - 1902) に作曲法を師事しました。1894年9月29日にプロイセン政府よりピアノ奏者としてメンデルスゾーン奨学金 (Mendelssohn-Preis) を取得。
オランダに帰国してデン・ハーグに移り、ドイツ、フランス、オーストリア、ベルギーを巡る多くの演奏旅行を行いました。1904年にアムステルダムに移住。同年にフランクフルト・アム・マインの音楽家祭 (Frankfurt am Main Tonkünstlerfest) で演奏した「ピアノ五重奏曲 Quintett für Pianoforte, 2 Violinen, Viola und Violoncell, Op. 5」(Leipzig: Breitkopf und Härtel, 1903) が好評を博します。1910年にベルリンでフレッシュ・カーロイ (Flesch Károly, 1873 - 1944) との共演で「ヴァイオリンソナタ第1番 ニ長調 Sonate No. 1 voor Viool en Piano, Op. 4」(Middelburg: Noske, 1901) と「ヴァイオリンソナタ第2番 ヘ長調 Sonate für No. 2 Violine und Pianoforte, Op. 6」(Leipzig: Breitkopf & Härtel, 1904) を演奏。チェロ奏者のジェラール・エキング (Gérard Hekking, 1879 - 1942) ともしばしば共演しました。1913年から1915年にかけて11回の連続演奏会「バードからドビュッシー、シェーンベルクに至るクラヴィーア作品」(Klavierlitteratuur von af Byrd tot en met Debussy en Schönberg) を開催しました。管弦楽のための「ジャワ狂詩曲 Rhapsodie javanaise, Op. 7」(Leipzig: Breitkopf und Härtel, 1906) と「田園組曲 Suite Pastorale, Op. 8」(Middelburg: Noske, 1908) はアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団により何度も演奏されました。1931年2月16日にアムステルダムで亡くなりました。
教え子にマルキュス・ヴァン・クレヴェル (Marcus van Crevel, 1890 - 1974) がいます。
出典:
- Dunning, Albert (2001). “Crevel, Marcus van”.
- Wouters, Jos; Samama, Leo (2001). “Schäfer, Dirk”.