Ferdinand Hiller - Kleine Suite, Op. 197; III. Choral
Ferdinand Hiller - Invention No. 4 in B minor, Op. 163/4
昨年2011年はフランツ・リスト生誕200年。コンサートでもオール・リスト・プログラムなんていうのが目に付きました。そのリストの翌々日に生まれたドイツ、フランクフルト出身の作曲家、フェルディナント・ヒラー (Ferdinand Hiller, 1811 - 1885) について今回は書こうと思います。リストと同い年ですから、ヒラーも昨年に生誕200年を迎えていたわけですね。
ヒラーに関する読み物を一つ紹介しましょう。「ベートーヴェンの遺髪」 (Russell Martin 著、高儀 進 訳)。ベートーヴェンの葬式に立ち会った際に少年時代のヒラーが切り取った遺髪。それに関わった人々のドラマを地道な研究に基づいて描いています。伝記のように書かれていて、ベートーヴェンとヒラーの生涯を知るのにもいいですね。メンデルスゾーン、ショパン、シューマン、リスト、ワーグナーなど、同時代に生きたおなじみの作曲家も登場しています。
Ferdinand Hiller - Kleine Suite, Op. 197; III. Choral e-moll
ヒラー生誕200年ということで、昨年は記念に2曲、演奏動画をアップロードしました。誕生日の10月24日、つまりちょうど生誕200年の日に上げたのが、小組曲作品197の第3曲、コラール ホ短調です。この小組曲は前奏曲、ガヴォット、コラール、ジーグの4曲から成っていますが、曲名だけ見るとバロック時代の作曲家が書いた組曲のようですね。コラールは楽譜のページにして1枚。曲としては短いですが、後半で出てくる伴奏のポルタートを電子ピアノで鳴らすのには苦労しました。音が少ない曲はそれはそれで難しいです。
Ferdinand Hiller - Inventionen, 6 zweistimmige Übungsstücke, Op. 163; Nr. 4 h-moll, Tempo di Gavotta
インヴェンション集、6つの二声の練習曲作品163と題されたこの曲集、曲名からして大バッハの2声のインヴェンションを思い起こさせますね。第4曲はガヴォットのテンポで弾くように指示されたロ短調の作品。コラール風の中間部は、スタッカートで通して弾かれる前後の部分との対照もあり、美しさが際立ちます。
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