2025-12-31

150th Death Anniversary of Louise Farrenc

Jeanne-Louise Farrenc, née Dumont (France, 1804 - 1875) - 3 Mélodies pour piano seul, Op. 43 (manuscrit autographe); No. 1. Andante cantabile (D major).

今年の9月15日はフランスの作曲家・ピアノ奏者・音楽教師、ルイーズ・ファランク没後150年の命日でした。今回はファランク作曲「ピアノ独奏のための3つのメロディ Op. 43」より第1曲 ニ長調を弾きました。ニ長調、ヘ長調、変ホ長調のまとまった3曲の手稿譜が残されていますが、このうちのヘ長調のメロディ (第2曲) が出版者である夫により Mélodie pour piano, Op. 43 (Paris: A. Farrenc) として出版されています。

ルイーズ・ファランク(旧姓デュモン)は1804年5月31日にフランス共和国の首都パリで生まれました。15歳からパリ音楽院アントニーン・レイハ (Anton Reicha, 1770 - 1836) に作曲法と管弦楽法を師事しました。1821年に音楽出版者・フルート奏者のアリスティード・ファランク (Aristide Farrenc, 1794 - 1865) と結婚。1825年より初期のピアノ作品の出版を始めました。1840年に批評家のモーリス・ブルジュ (Jean-Maurice Bourges, 1812 - 1881) に絶賛された「全ての長調と短調による30の練習曲 30 Études pour piano dans tous les tons majeurs et mineurs, Op. 26」は1845年にパリ音楽院で全てのピアノクラスにおいて必修の練習曲集として採用されました。1842年から1873年1月1日までパリ音楽院ピアノ教授を務めました。1875年9月15日にパリで亡くなりました。

兄に彫刻家のオーギュスト・デュモン (Auguste Dumont, 1801 - 1884) がいます。アリスティードとの間に生まれた娘のヴィクトリーヌ・ルイーズ・ファランク (Victorine Louise Farrenc, 1826 - 1859) はパリ音楽院で母ルイーズにピアノを師事し、作曲家・ピアノ奏者として活動したものの、32歳の若さで亡くなっています。

出典: Friedland, Bea (2001). “Farrenc family”. Grove Music Online. Retrieved 2025-12-31.

100th Death Anniversary of Oscar Van Durme

Oscar Van Durme (Belgium, 1867 - 1925) - 3 Esquisses funèbres pour orgue ou harmonium. À la R. S. Aglaé des Soeurs de Charité; No. 2. Lamento. Allegro moderato (G minor).

今年の9月9日はベルギーの作曲家・オルガン奏者・音楽教師、オスカル・ヴァン・デュルメ没後100年の命日でした。今回はヴァン・デュルメ作曲「オルガンまたはハルモニウムのための3つの葬儀の素描」より第2曲「ラメント (哀歌)」を弾きました。楽譜は「オルガンの同時代の大家、オルガンまたはハルモニウムのための未発表小品集 Maîtres contemporains de l’orgue. Pièces inédites pour orgue ou harmonium 」第6巻 (Paris: Maurice Senart & Cie., 1914) の145-150頁に収録されています。

オスカル・ヴァン・デュルメは1867年6月6日にベルギー王国フランデレン地域オースト=フランデレン州エクサールデ (Eksaarde) で、オルガン奏者・指揮者のフェルデイナント・ヴァン・デュルメ (Ferdinand Van Durme, 1835 - 1900) の子として生まれました。1884年にオースト=フランデレン州シントニクラース (Sint-Niklaas) の聖公会師範学校 (Bisschoppelijke Normaalschool) を卒業後、ブラバント州ルーヴェン (Leuven) のレメンス音楽院 (Lemmensinstituut) で父の教え子だったエドハル・ティネル (Edgar Tinel, 1854 - 1912) に師事したほか、ペーテル・ブノワ (Peter Benoit, 1834 - 1901)、ローデウェイク・モルテルマンス (Lodewijk Mortelmans, 1868 - 1952) に作曲法・ピアノ・オルガンを学びました。ナミュール州ボーレン (Beauraing) で音楽学校を設立。オースト=フランデレン州テムセ (Temse) では聖母教会 (Onze-Lieve-Vrouwekerk) オルガン奏者や音楽教師を務めました。1925年9月9日にシントニクラースで亡くなりました。

ヴァン・デュルメ家は音楽家の一族であり、オスカルの弟のプリュデント・ヴァン・デュルメ (Prudent Van Durme, 1878 - 1933)、甥のイェフ・ヴァン・デュルメ (Jef Van Durme, 1907 - 1965) など、一族から多くの音楽家を輩出しました。

出典:

  • Componisten en uitvoerders. Studiecentrum Vlaamse Muziek. Retrieved 2025-09-09.
  • Joubert, Joseph (1914). “Oscar Van DURME”. Notices biographiques et bibliographiques. Maîtres contemporains de l'orgue, pièces inédites pour orgue ou harmonium. page 4.