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2018-12-26

Friedrich Kalkbrenner - Fugue, from Traité d'harmonie du pianiste Op.185

Friedrich Wilhelm Michael Kalkbrenner (Germany/France, 1785 - 1849) - Traité d'harmonie du pianiste, principes rationnels de la modulation pour apprendre à préluder et à improviser, exemples d'études, de fugues, et de préludes pour le piano, dédié à ses élèves, Op. 185; Fugue très simple pour en mieux faire comprendre la contexture (D minor)

フリードリヒ・カルクブレンナー作曲「ピアニストの和声教程、前奏・即興をするための転調の合理的な原則 Op. 185 (ドイツ語版の作品番号は Op. 190)」より「構造の理解を容易にするための簡素なフーガ ニ短調」を弾きました。

参考資料: 31. 和声を学ぶための練習曲集 作品838 | 「チェルニー30番」再考 | ピティナ

2015-06-27

Friedrich Kalkbrenner - Fughetta alla Decima in F minor, Op. 20 No. 12

Friedrich Kalkbrenner (Germany, 1784 - 1849) - Étude pour le piano forte consistant en 24 exercices dans les tons majeurs et mineurs, Op. 20 (1825); Studio No. 12 in F minor

フリードリヒ・カルクブレンナー作曲の「全長短調による24のエグゼルシスからなるエチュード Op. 20」より練習曲第12番ヘ短調を弾きました。 C-Des-E の印象的な動機による対位法的な練習曲です。

グラドゥス・アド・パルナッスム Op. 44 を作曲したことでも知られる師ムツィオ・クレメンティから1820年にピアノソナタ 変ロ長調 Op. 46 を献呈されたカルクブレンナーは、5年後の1825年に出版されたこの曲集をクレメンティに献呈しました。ハ長調から始まって同主長短調の対を半音ずつ上げて全24調をめぐる配列となっています。

原題では単数形の Étude (エチュード) という単語が使われていますが、これはドイツ語の Schule に相当する用例のようで、個々の練習曲ではなく教本としての曲集のことを指すようです。19世紀初頭の曲集に、こういった題名のものがいくつか見つかります。フランツ・リスト作曲の「12の練習曲 S. 136」として知られる「全長短調による48のエグゼルシスとしてのエチュード Op. 6」については、前年に出版されたこのカルクブレンナーの曲集を意識して題名を付けたのかもしれません (参照: PTNAピアノ曲事典「チェルニー30番」再考 3.練習曲の定義の変遷 (1820年代-30年代))。

(括弧内は出版年)

追記 2015-11-29: 1880年頃に出版されたリトルフ版 (Etudes pour piano, op. 20. Braunschweig: Henry Litolff's Verlag. Catalog No. 1110) の練習曲第12番には "FUGHETTA ALLA DECIMA. Moderato. (♩ = 126.)" と書かれているようです。ミュッセによる複製版のページにサンプル画像がありました。「10度[の転回対位法]によるフゲッタ」の題や主題の類似からしても、ヨハン・ゼバスティアン・バッハ作曲「フーガの技法 Die Kunst der Fuge, BWV1080」の「コントラプンクトゥス 10. 10度の転回対位法による4声」を意識して書かれたものかもしれません。

2015-02-21

Pasticcio Variations on "God save the King" by Beethoven, Hummel and Kalkbrenner

Wiener Musikalisches Pfennig-Magazin für das Pianoforte allein, redigirt von Carl Czerny, 1ster Jahrgang, Nr. 45 (1834)
Nr. 115. Englisches Volkslied: God save the King, mit Variationen von Beethoven, Hummel und Kalkbrenner.

週刊の楽譜冊子 Wiener Musikalisches Pfennig-Magazin für das Pianoforte allein 第1年次第45号第115曲として出版された「イングランド民謡『神よ国王を護り賜え』とベートーヴェン、フンメル、カルクブレンナーによる変奏曲」という合作変奏曲を紹介します。前回の「『美しいミンカ』変奏曲」と同様に、この作品も編集者カール・チェルニーによるパスティッチョ変奏曲です。

Theme

Theme [God save the King]: Moderato (D major)

主題は現在ではイギリス国歌として知られる「国王陛下万歳」です。主題と3つの変奏はすべてニ長調となっています。

Var. 1: Beethoven

Var. 1 (D major) by Ludwig van Beethoven (1770-1827)
Variation 1 from Variations pour le Pianoforte sur le Thème: God save the King, in C major, WoO 78 (1802/3)

最初の変奏はチェルニーの師ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの初期の作品「『神よ国王を護り賜え』による7つの変奏曲 ハ長調 WoO 78」第1変奏をハ長調からニ長調に移調したものです。

Var. 2: Hummel

Var. 2 (D major) by Johann Nepomuk Hummel (1778-1837)
Variation 4 from Variations pour le Piano-Forte sur la Chanson: God save the king, Op. 10 (1794)

ベートーヴェンの友人であったヨハン・ネポムク・フンメルの変奏を次に配置しています。フンメル作曲「歌曲『神よ国王を護り賜え』による6つの変奏曲 ニ長調 Op.10」の第4変奏です。

Var. 3: Kalkbrenner

Var. 3: Allegro vivace (D major) by Friedrich Wilhelm Kalkbrenner (1784-1849)
Variation 8 from God save the King with 8 Variations for the Piano forte, Op. 18

フリードリヒ・カルクブレンナーはドイツ出身の作曲家ですが、主にロンドンやパリを拠点に活動していました。パリ音楽院卒業後、ヴィーンのヨハン・ゲオルク・アルブレヒツベルガーの下で対位法を学んだという点では、ベートーヴェンやフンメルの弟弟子ということになります。その後、ヴィーンの音楽家の一人として「愛国芸術家協会 Vaterländischer Künstlerverein (ディアベッリのワルツによる50の変奏曲)」にも参加しています。1834年当時はパリでピアノ奏者、音楽教師、ピアノ製作者としても活躍していました。カルクブレンナー作曲「愛好された歌曲『神よ国王を護り賜え』による8つの変奏曲 8 Variations pour le piano-forté, sur l'air favori: God save the King, Op. 17」の変奏ではないかと考えます。

「『神よ国王を護り賜え』による8つの変奏曲 Op.18」の第8変奏でした。フランス語題の版と英語題の版では作品番号のずれがあるようです。 (2019-07-19 追記)