Albert William Ketèlbey (England, 1875 - 1959) / Rolf Bender - Zigeuner-Walzer ; Valse tzigane ; Gipsy Waltz. Tempo di Valse moderato (A minor. Mainz: B. Schott's Söhne, 1928).
今日はイングランドの作曲家・オルガン奏者・指揮者、アルバート・ウィリアム・ケテルビー生誕150年の誕生日です。今回はケテルビー作曲、ヴァイオリンとピアノのための「ジプシー・ワルツ イ短調」の、ロルフ・ベンダーによるピアノ独奏編曲を弾きました。編曲者のベンダーについては詳細が分からなかったのですが、ショット社で編曲家として活動した人物のようです。
アルバート・ケテルビーは1875年8月9日に英国イングランドのバーミンガム (Birmingham) 近郊の街アストン (Aston. 現在はバーミンガム市内に含まれる) で生まれました。アルフレッド・ゴール (Alfred Robert Gaul, 1837 - 1913)、ハーバート・ウェアリング (Herbert Wareing, 1857 - 1918) に師事したのち、13歳のときにヴィクトリア女王奨学金 (作曲) を得て、ロンドンのトリニティ・カレッジ・オブ・ミュージックでジョージ・バンブリッジ (George Edmund Bambridge, 1842 - 1916)、ゴードン・ソーンダーズ (Gordon Saunders, 1837 - 1912)、フレデリック・コーダー (Frederick Corder, 1852 - 1932) に師事しました。
16歳でウィンブルドンの聖ジョン教会 (St. John's Church in Wimbledon) オルガン奏者に、22歳でヴォードヴィル劇場 (Vaudeville Theatre) 音楽監督に就任。作曲家としては「ファントム・メロディ The Phantom Melody 」(1912. 原曲はチェロとピアノのための作品)、「修道院の庭にて In a Monastery Garden 」(1915)、「ペルシャの市場にて In a Persian Market 」(1920)、「中国寺院の庭にて In a Chinese Temple Garden 」(1923)、「心の奥深く Sanctuary of the Heart 」(1924)、「エジプトの秘境にて In the Mystic Land of Egypt 」(1931) など、軽音楽の分野の管弦楽曲で人気を博したほか、コミック・オペラや室内楽曲などを書いています。晩年はワイト島で過ごし、1959年11月26日にワイト島北岸のカウズ (Cowes) で亡くなりました。
出典
- Scowcroft, Philip L. (2001). “Ketèlbey, Albert W(illiam)”. Grove Music Online. Retrieved 2025-08-08.
- “Mr. Albert W. Ketelbey”. The British Musician. December, 1896. page 271. (www.albertketelbey.org.uk)
- 「アルバート・ウィリアム ケテルビー」『20世紀西洋人名事典』日外アソシエーツ. コトバンク. Retrieved 2025-08-09.
- 寺田兼文「ケテルビー」『日本大百科全書(ニッポニカ)』小学館. コトバンク. Retrieved 2025-08-09.