150th Birth Anniversary of François Rasse

François Adolphe Jean Jules Rasse (Belgium, 1873 - 1955) - À l'Espérance pour orgue ou harmonium. Cantabile (D major).

今日はフランデレン出身のベルギーの作曲家・ヴァイオリン奏者・指揮者・音楽教師、フランソワ・ラッセ生誕150年です。 今回はラッセ作曲「希望に ニ長調」を弾きました。楽譜は「オルガンの同時代の大家、オルガンまたはハルモニウムのための未発表小品集 Maîtres contemporains de l’orgue. Pièces inédites pour orgue ou harmonium 」第6巻 (Paris: Senart, Roudanez & Cie., 1914) の81-82頁に収録されています。

フランソワ・ラッセは1873年1月27日にベルギー王国ウェスト＝フランデレン州ヘルケイン (仏: Helchin / 蘭: Helkijn) で生まれました。1893年にブリュッセル王立音楽院に入学し、ウジェーヌ・イザイ (Eugène Ysaÿe, 1858 - 1931) のクラスでヴァイオリンを学び、自作の演奏会用小品 (Concertstück) を演奏してヴァイオリンの一等賞を取得し、ヒュスターフ・ヒューベルティ (Gustave Huberti, 1843 - 1910) に対位法を師事しました。1899年にカンタータ「婚礼の鐘 Les cloches nuptiales 」でベルギーのローマ賞 (Prix de Rome belge) の第一等を受賞しました。

イタリアのローマに留学したのち、室内楽の演奏家、指揮者として活動を開始。1902年にブリュッセルの王立モネ劇場の指揮者に就任し、その後トゥールーズのキャピトル国立管弦楽団の首席指揮者、アムステルダムの北ネーデルラント劇場 (Noord Nederlandsch) の首席指揮者を歴任しました。教育者としては、ブリュッセル王立音楽院の和声法の教授 (1920年就任)、リエージュ王立音楽院院長 (1925-1938)、シント＝ヨースト＝テン＝ノーデ・スハールベーク音楽学校 (École de musique de Saint-Josse-Ten-Noode et Schaerbeek) 校長などを務めました。1933年にベルギー王立アカデミー (Académie royale des sciences, des lettres et des beaux-arts de Belgique) 会員に選出。レオポルド1世勲章シュヴァリエ (Chevalier de l'ordre de Léopold 1er) 受章。1955年1月4日にブリュッセル首都圏地域のイクセル (仏: Ixelles / 蘭: Elsene) で亡くなりました。

教え子に以下の人物がいます。

• エルネスト・ブロッホ (Ernest Bloch, 1880 - 1959)
• ホトフリート・デフレーセ (Godfried Devreese, 1893 - 1972)
• ルネ・ドゥフォセ (René Defossez, 1905 - 1988)
• アルベール・デルヴォー (Albert Delvaux, 1913 - 2007)

出典:

• Grove Music Online. Retrieved 2023-01-26.
  • Kushner, David Z. (2014). “Bloch, Ernest (USA)”.
  • Vanhulst, Henri (2001). “Defossez, René”.
  • Mertens, Corneel; Volborth-Danys, Diana von (2001). “Devreese, Godfried”.
  • Volborth-Danys, Diana von (2001). “Delvaux, Albert”.
  • Vanhulst, Henri (2001). “Rasse, François”.
• Joubert, Joseph (1914). “François RASSE”. Notices biographiques et bibliographiques. Maîtres contemporains de l’orgue, pièces inédites pour orgue ou harmonium, Volume 6. Paris: Senart, Roudanez & Cie. page 3.

200th Birth Anniversary of Niels Ravnkilde

Niels Christian Theobald Ravnkilde (Denmark, 1823 - 1890) - Vuggevise. Temmelig langsomt (F major).

今日はデンマーク出身のイタリアの作曲家・ピアノ奏者、ニルス・ラウンキレ生誕200年の誕生日です。今回はラウンキレ作曲「子守歌 ヘ長調」を弾きました。

ニルス・ラウンキレは1823年1月24日に、デンマーク王国の首都クベンハウン (コペンハーゲン) で、軍事裁判官 (Krigsassessor) のニルス・クレスチャン・ラウンキレ (Niels Christian Ravnkilde) とヨハネ・マリーイ・カロリーネ・ラウンキレ、旧姓ビーアント (Johanne Marie Caroline f. Behrend) の子として生まれました。ジュゼッペ・シボーニ (Giuseppe Siboni, 1780 - 1839) が設立した音楽院で、ヨハン・ピーダ・イミーリウス・ハートマン (Johann Peter Emilius Hartmann, 1805 - 1900) に師事。1844年には二重唱曲「ロメオとジュリエット Romeo og Julie, for 2 Syngestemmer med pianoforte-accompagnement, Op. 1 」(København: Olsen, 1846) により、音楽協会 (Musikforeningen) 主催のコンクールで名誉賞 (hæderlig Omtale) を受賞しています。1847年からザクセン王国のライプツィヒ音楽院で学び、卓越したピアノ奏者となりました。1853年に公的な支援を受けてイタリアのローマを訪れ、音楽教師として高く評価されました。そのままローマに定住し、1876年からローマのスカンジナビア協会 (Skandinavisk Forening) 会長を務め、1890年11月16日にローマで亡くなりました。墓所はローマ非カトリック墓地 (Cimitero acattolico di Roma) にあり、墓石には生年月日が他の文献と異なる "24 FEBRUAR 1823" (1823年2月24日) と彫られているようです。

教え子にイミール・ハートマン (Emil Hartmann, 1836 - 1898. ヨハン・ピーダ・イミーリウス・ハートマンの子)、クレスチャン・バーネコウ (Christian Barnekow, 1837 - 1913) がいます。

出典:

• Berg, Sigurd; Busk, Gorm (2001). “Barnekow, Christian”. Grove Music Online. Retrieved 2023-01-24.
• Foster, Beryl (2007). “Hartmann, Wilhelm Emilius ('Emil') 1836-98”. The Songs of Edvard Grieg. Woodbridge, Suffolk, United Kingdom: Boydell Press. page 239.
• Hagen, S. A. E. (1887-1905). “Ravnkilde, Niels Christian Theobald”. In Bricka, Carl Frederik (ed.). Dansk biografisk Lexikon. Volume XIII. Pelli - Reravius. Copenhagen: Gyldendal. page 549.
• Hammerich, A. (1915-1930). “Ravnkilde, Niels Christian Theobald”. In Blangstrup, Christian (ed.). Salmonsens konversationsleksikon (2nd edition). Volume XIX: Perlit - Rendehest. Copenhagen: J. H. Schultz Forlagsboghandel. page 969.
• Schiørring, Nils (2011). “Niels Christian Theobald Ravnkilde”. Dansk Biografisk Leksikon lex.dk. Retrieved 2023-01-24.
• “Niels Christian Theobald Ravnkilde”. www.gravsted.dk. Retrieved 2023-01-24.

200th Birth Anniversary of Alexandre Bruneau

Alexandre Bruneau (France, 1823 - 1899) - Collection de 130 versets, dans les tons usités pour alterner avec le chant des psaumes, magnificats, hymnes, et divisés en 3 recueils pour orgue-harmonium, Opp. 237-239 (Paris: Richault et Cie.); 1er Recueil de 50 motets, Op. 237; No. 1. Verset en ré mineur. Moderato.

今日はフランスの作曲家・オルガン奏者・音楽教師、アレクサンドル・ブリュノー生誕200年の誕生日です。今回はブリュノー作曲「ハルモニウムのための130のヴェルセ Opp. 237-239」第1集「50のヴェルセ Op. 237」より第1番 ニ短調を弾きました。

アレクサンドル・ブリュノーは1823年1月20日にフランス王国シェール県のブールジュ (Bourges) で生まれました。ブールジュのサンテティエンヌ大聖堂 (Cathédrale Saint-Étienne de Bourges) のオルガン奏者、ブールジュ初等師範学校 (École normale d'instituteurs de Bourges) 教授を務め、1899年1月27日に亡くなりました。

出典: “Alexandre Bruneau (1823-1899)”. Bnf Data. Bibliothèque nationale de France. Retrieved 2023-01-18.

150th Birth Anniversary of André Bloch

André Bloch (France, 1873 - 1960) - Feuillet d'album. Andante (A flat major. Album Musica, No. 102. Paris: Pierre Lafitte, March 1911).

今日はエルザス出身のフランスの作曲家・ピアノ奏者・音楽教師、アンドレ・ブロック (アンドレアス・ブロッホ) 生誕150年の誕生日です。今回はブロック作曲「アルバムの綴り 変イ長調」を弾きました。

アンドレ・ブロックは1873年1月14日 (Raphaël & Weyl 1984) または1月18日 (Smith 2002) にドイツ帝国エルザス＝ロートリンゲン帝国直轄州のヴァイセンブルク (Weißenburg. 現在のフランス領ヴィサンブール Wissembourg) に、ユダヤ教のラビであるジャック・ブロック (Jacques Bloch, 1831 - 1920) とマリー・アドリーネ・ベルテ・マンハイマー (Marie Adrienne Berthe Manheimer) の子として生まれました。幼くして楽才を示したアンドレは7歳で作曲を始め、ピアノ4手のためのワルツを出版しました。

両親とともにフランス共和国の首都パリに移住。パリ音楽院でエルネスト・ギロー (Ernest Guiraud, 1837 - 1892)、アンドレ・ジェダルジュ (André Gédalge, 1856 - 1926)、ジュール・マスネ (Jules Massenet, 1842 - 1912) に師事し、1884年にソルフェージュで一等メダル、1889年にピアノで一等賞、1890年に和声法で一等賞を取得しました。ローマ賞においては1892年に第二等次席を、1893年にカンタータ『アンティゴネー Antigone 』で第一等首席を受賞しました。同時期にローマ賞で競っていたアンリ・ビュッセル (Henri Büsser, 1872 - 1973) は1892年に第二等首席 (第一等なし)、1893年に第一等次席を受賞しています。ブロックは自然科学にも興味を持ち、友人の天文学者カミーユ・フラマリオン (Camille Flammarion, 1842 - 1925) に天文学と磁気学を学んでいます。

第一次世界大戦後にフランスのフォンテーヌブローにあるアメリカ音楽院 (Conservatoire américain de Fontainebleau) の教授となり、同音楽院オーケストラの指揮をしました。1927年から1940年まで母校パリ音楽院の和声法の教授を務めました。1960年8月7日にパリ (Smith 2002) またはヴィリ＝シャティヨン (Viry-Châtillon) (Bnf Data) で、87歳という高齢で亡くなりました。

教え子に以下の人物がいます。

• ルネ＝バトン (Rhené-Baton, 1879 - 1940)
• ロバート・マッカーサー・クローフォード (Robert MacArthur Crawford, 1899 - 1961)
• ラウル・ド・ヴェルヌイユ (Raoul de Verneuil, 1899 - 1975)
• ジャン・アラン (Jehan Alain, 1911 - 1940)

出典:

• Grove Music Online. Retrieved 2023-01-18.
  • Guillard, Georges (2001). “Alain, Jehan”.
  • Summerville, Suzanne (2001). “Crawford, Robert MacArthur”.
  • Smith, Richard Langham (2002). “Bloch, André”.
  • Gilbert, David (2001). “Prix de Rome”.
  • Tchamkerten, Jacques (2001). “Rhené-Baton”.
• Dufourcq, Norbert, ed. (1965). La musique : Les hommes, les instruments, les œuvres. Volume 2. Paris: Librairie Larousse. page 335.
• Gedalge, Amélie André; Singer, Isidore (1902). “Bloch, André”. In Singer, Isidore (ed.). The Jewish Encyclopedia. Vol. 3. New York: Funk & Wagnalls. page 252.
• Pierre, Constant, ed. (1900). “Bloch (Andréas)”. Le Conservatoire national de musique et de declamation : documents historiques et administratifs. Paris: Imprimerie nationale. page 702.
• Raphaël, Freddy; Weyl, Robert (1984). “BLOCH André”. Fédération des Sociétés d’Histoire et d’Archéologie d’Alsace. Retrieved 2023-01-17.
• Shiloah, Amnon (2007). “Bloch, André”. Encyclopaedia Judaica (2nd edition). Vol. 3. Detroit: Macmillan Reference USA. page 758.
• “André Bloch (1873-1960)”. Bnf Data. Bibliothèque nationale de France. Retrieved 2023-01-17.

200th Birth Anniversary of Jean Vogt

Jean Vogt (Germany, 1823 - 1888) - 12 Geläufigkeits-Etuden ohne Octavenspannung für das Pianoforte componirt und dem Paedagogium für Musik in Berlin (Director W. Handwerg) zugeeignet, Op. 136 (Berlin: Schlesinger'sche Buch- und Musikhandlung, 1879); No. 12. Allegretto (C major).

今日はシュレージエン出身のドイツの作曲家・ピアノ奏者・音楽教師、ヨハン・フォークト生誕200年の誕生日です。フランス語名のジャン・フォークトとしても知られています。今回はフォークト作曲「オクターヴの掴みのない12の流暢さの練習曲 Op. 136」より第12番 ハ長調を弾きました。曲集はヴィルヘルム・ハントヴェルク (Wilhelm Handwerg, 1842 - 1918) が校長を務めるベルリン音楽ペダゴギウム (Pädagogium für Musik in Berlin) に献呈されています。

ヨハン・フォークトは1823年1月17日にプロイセン王国シュレージエン州リーグニッツ郡グロース・ティンツ (Groß Tinz, 現在のポーランド領ティニェツ・レグニツキ Tyniec Legnicki) で生まれました。ベルリンでアウグスト・ヴィルヘルム・バッハ (August Wilhelm Bach, 1796 - 1869) とエドゥアルト・グレル (Eduard Grell, 1800 - 1886) に、ブレスラウ (ヴロツワフ) でアドルフ・フリードリヒ・ヘッセ (Adolf Friedrich Hesse, 1809 - 1863) とヨハン・ユリウス・ザイデル (Johann Julius Seidel, 1810 - 1856) に師事しました。

1850年から1855年までサンクトペテルブルクでピアノ教師となり、長期のピアノ演奏旅行を経て、1861年から1865年までドレスデンに、その後はベルリンに移住してシュテルン音楽院の教授となりました。1871年から2年間、米国のニューヨークに渡り、その後ベルリンに戻りました。1888年7月31日にエーベルスヴァルデ (Eberswalde) で亡くなりました。

教え子にボリス・フィチンゴーフ＝シェーリ (Boris von Vietinghoff-Scheel, 1829 - 1901)、フランク・ダムロッシュ (Frank Damrosch, 1859 - 1937) がいます。

出典:

• Baker, Theodore; Remy, Alfred, eds. (1919). “Vogt, Johann [Jean]”. Baker's Biographical Dictionary of Musicians (3rd edition). New York: G. Schirmer. page 990.
• MGG Online. Retrieved 2023-01-14.
  • Deaville, James (2001/2016). “Damrosch, Frank (Heino)”.
  • Purtov, Feliks Ė. (2001/2016). “Fitingof-Šel’, Boris Aleksandrovič”.

100th Death Anniversary of Jean-Étienne Rey

Jean-Étienne Rey (France, 1832 - 1923) - Œuvres instrumentales pour servir d'introduction aux classiques. 3 Sonates faciles pour piano composées expressément pour les petites mains, Opp. 113-115 (Paris: Chez l'auteur, 1877); Sonate en fa majeur (F major), Op. 114; II. Andantino (D minor).

今日はフランスの作曲家エティエンヌ・レイ没後100年の命日です。今回はレイ作曲「古典への導入のための器楽作品集、小さな手のために特別に書かれたピアノのための3つの易しいソナタ Opp.113-115」の「ソナタ ヘ長調 Op. 114」より第2楽章 ニ短調を弾きました。

エティエンヌ・レイは1832年8月3日にフランス共和国オート＝ガロンヌ県トゥールーズ (Toulouse) で生まれました。ミケーレ・カラファ (Michele Carafa, 1787 - 1872) に師事し、オペラ、声楽曲、宗教音楽、ピアノ小品、歌曲などを作曲しました。1923年1月9日に90歳で亡くなりました。

出典:

• Wier, Albert Ernst (1938). “Rey, Jean Étienne (Juan Stefano)”. The MacMillan Encyclopedia of Music and Musicians in One Volume. New York: The MacMillan Company. page 1535.
• “Etienne Rey (1832-1923)”. Bnf Data. Bibliothèque nationale de France. Retrieved 2023-01-09.

100th Death Anniversary of Jean Parisot

Jean Parisot (France, 1861 - 1923) - 6 Versets pour orgue ou harmonium (Maîtres contemporains de l’orgue, Vol. 4. Paris: Maurice Senart & Cie., 1914); I. sur des motifs grégoriens (D minor).

今日はフランスの作曲家・オルガン奏者・音楽学者・翻訳家・修道士、ジャン・パリゾ没後100年の命日です。今回はパリゾ作曲「オルガンまたはハルモニウムのための6つのヴェルセ」より第1番「グレゴリオ聖歌の動機によるヴェルセ ニ短調」を弾きました。曲集の楽譜は「オルガンの同時代の大家、オルガンまたはハルモニウムのための未発表小品集 Maîtres contemporains de l’orgue. Pièces inédites pour orgue ou harmonium 」第4巻 (Paris: Senart, Roudanez & Cie., 1914) の203-206頁に収録されています。

ジャン・パリゾは1861年1月18日にフランス帝国ヴォージュ県プロンビエール＝レ＝バン (Plombières-les-Bains) で生まれました。1883年にソレムのサン＝ピエール修道院 (Abbaye Saint-Pierre de Solesmes) に入ってベネディクト会の修道士となり、1894年から1899年までリギュジェのサン＝マルタン修道院 (Abbaye Saint-Martin de Ligugé) のオルガン奏者となりました。トルコとシリアでの調査研究ののち、東洋の調性、イスラエルの歌、シナゴーグの叙唱、モスクの歌、アラブの典礼歌、シリア、カルデア、アラブの歌に関する報告書を発表しました。1923年1月6日にフランス共和国ムルト＝エ＝モゼル県ナンシー (Nancy) で亡くなりました。

出典:

• Joubert, Joseph (1914). “Dom Jean PARISOT”. Notices biographiques et bibliographiques. Maîtres contemporains de l’orgue, pièces inédites pour orgue ou harmonium, Volume 4. Paris: Senart, Roudanez & Cie. page 6.
• “Jean Parisot (1861-1923)”. Bnf Data. Bibliothèque nationale de France. Retrieved 2023-01-06.