Les musiques bizarres à l'exposition. Recueillies et transcrites par Louis Benedictus (France, 1850 - 1921). Dessins de F.-A. Gorguet (Paris: G. Hartmann, 1889); II. La nouba des tirailleurs algériens. Presto (C minor).
今日はオーストリア出身のフランスの作曲家・ピアノ奏者、ルイ・ベネディクトゥス没後100年の命日です。今回はベネディクトゥスにより収集、編曲された「博覧会の奇妙な音楽」より第2番「アルジェリアのティライユール隊のヌーバ」を弾きました。この曲集は1889年の第4回パリ万国博覧会 (Exposition Universelle de Paris 1889) で実演されたアジア、アフリカ、東欧の音楽を採譜してピアノ独奏またはピアノ伴奏歌曲に編曲したものであり、曲目は以下の通りです。「春雨」、「高い山から (素朴な歌)」といった日本の歌も含まれています。フランス植民地帝国におけるティライユールは歩兵の一種であり、ヌーバ (نوبة, ナウバ、複数形: نوبات, ヌーバート、ナウバト) はマグレブの軍楽隊、あるいはその軍楽隊が演奏する楽曲の形式を指すようです。
- ガムラン (Le gamelang)
- ジャワの音楽家の行列 (Procession des musiciens javanais)
- ジャワ舞曲 (Danse javanaise)
- アルジェリアのティライユール隊のヌーバ (La nouba des tirailleurs algériens)
- ペルシアの歌 (Chansons persane: "Ah! rends moi la vie / En versant le vin.")
- ベリーダンス (La danse du ventre)
- ツィガーヌ (Le tzigane)
- ルーマニアの踊りの歌 (コラビャスカ) (Air de danse roumain (Corabiascà))
- 安南のどんちゃん騒ぎ (Charivari annamite)
- 将軍の命令、中国行進曲 (Les ordres de général, Marche chinoise)
- シパモまたは18人の美女、花の舟の歌 (Chipamo ou les 18 beautés, Chansons du bateau des fleurs: "Chantons, veux-tu, jeu ne fille, tes dix-huit beautés?")
- 春雨、古い日本の歌 (Harou samé, Chant japonais antique)
- 日本で愛好された素朴な歌 (Chanson rustique, populaire au Japon: "高い山から谷底見ればな")
- 稲穂の神の祭り、日本行進曲 (La fête du dieu du riz, Marche japonaise)
ルイ・ベネディクトゥスは1850年12月13日にオーストリア帝国の首都ヴィーンで生まれ、1921年10月20日にフランス共和国のディナールで亡くなりました。江戸時代の日本を舞台としたジュディット・ゴーチエ (Judith Gautier, 1845 - 1917) による戯曲『微笑を売る女 La marchande de sourires : pièce japonaise, en 5 actes et 2 parties 』(1888. 西園寺公望侯爵に献呈 Hommage à M. Le Marquis Saïonzi. Envoyé entraordinaire et Ministre plénipotentiaire de Sa Majesté l'empereur du Japon ) への音楽を作曲したことでも知られます。
出典:
- “Louis Benedictus”. BnF Data. Bibliothèque nationale de France. Retrieved 2021-10-20.
- コトバンク. Retrieved 2021-10-20.
- 山田陽一「アラビア音楽」『日本大百科全書 (ニッポニカ)』
- 「ノーバト【nobat[アラビア]】」『世界大百科事典 第2版』
- 「マグレブ音楽」『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』
- Knapp, Bettina Liebowitz (2004). Judith Gautier: Writer, Orientalist, Musicologist, Feminist, a Literary biography. Lanham: University Press of America. page 316.
- 金沢 公子 (1984)「ワーグナーの愛したジュディット・ゴーチエ,そして日本」『教養論集』成城大学法学会. (4): 77-97. Retrieved 2021-10-20.
- 竹田 英尚 (1992)「19世紀フランス文学におけるオリエンタリズム (研究序説) L'orientalisme dans la litterature francaise du XIXsiecle (un plan detudes)」『追手門学院大学文学部紀要』追手門学院大学文学部. (26): 187-204. Retrieved 2021-10-20.
- 虫明 知彦 (2019)「ドビュッシーの作品におけるガムラン音楽の変容 : -1903年作〈パゴダ〉と1889年パリ万国博覧会で展示されたガムラン音楽-」『東京音楽大学大学院博士後期課程 2018年度博士共同研究A報告書《モデル×変容》』東京音楽大学. 1-22. Retrieved 2021-10-20.
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